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ある日の生活介護の方の過ごし方について・・・

 

利用者の方に良く、何をしている時「楽しいな」「うれしいな?」「満足したな?」と感じますかと聞くようにしています。
すると、今置かれている環境や日頃の様子ではなく、昔は「こんなことして、たのしかった」とか「きつい仕事だったけど
充実感や達成感がもてて、良かった」など、今現在の良いところ、楽しいところは聞く事が出来ていませんでした。

    

そこで考えました!

どうしたら一人一人の利用者の方が、楽しく生きがいを持った過ごし方が出来るだろうと・・


ある利用者さんの昔話で、今のように履く靴が無かった時代
自分で履く物は自分で作るのがあたり前だった時代
藁で編んだ草履が今の靴替わりで、素材は藁なので、傷み方が早く一カ月もたなかったそうです。

しかし、草履作りは苦ではなく反対にたのしかったと話されました。
自分の足に合ったサイズで編み上げていくので、はいた時違和感がないそうです。
鼻緒も自分のいらなくなった布を割いて鼻緒にするので、自分だけの草履が出来るので、嬉しかったと話されました。

    

もしチャンスがあるなら・・

支援の方法は様々です。間接的支援や直接的支援と様々ありますが利用者さんがやりたいことを支援者側は

どうかかわっていくか?利用者さんは何を希望とされているか?に耳を傾けるのも大事であると感じました。

写真①.JPG

もしチャンスがあるなら・・

 

自分の為の草履ではなく「今の若い人たちに見てもらう、知ってもらう」為の草履を作って見たいと話されました。

  早速藁を用意して見たところ   

わずか一日で草履が完成しました!
これには他の利用者さんも職員もびっくり!


草履が出来るまでの写真が撮れたのでご紹介します。

写真②.JPG

Step 1

藁は長さがバラバラなので、手すきで短い藁は除いていきます

写真③.JPG

Step 2

藁をひも状に編んでいき、一本の縄にして縦紐のベースを作ります

写真④.JPG

Step 3

​手と足を上手に使って・・

写真⑤.JPG

Step 4

生き生きとした表情も印象的です

写真⑥.JPG

Step 5

藁を数本持ち、横に編んでいきます。

写真⑦.JPG

Step 6

写真⑧.jpg

Step 7

編み終わると、飛び出ている藁を手で、切っていき形を整え完成

もう何十年も前の経験は今もなお忘れる事無く、体が覚えてるんですね。
草履作りは、手と足を使い体全体で完成させるんだと、見ていると感じました。
なにより、利用者さん本人が「楽しかった・この年になっても出来る事があって良かった」と笑顔で話されたことが印象
深かったです。


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